3−B 船(クルーズ会社)

クルーズ会社は数多く、それぞれ一長一短です。

 

一般に、クルーズ船は、カジュアル船、プレミアム船、ラグジュアリー船に分けられます。

我が家はまだカジュアル船、プレミアム船にしか乗ったことがありませんので、この2類型について詳しく説明しますが、ラグジュアリー船も気になるところだけ紹介します。

 

A.カジュアル船

カジュアル船の会社は、カーニバル(Carnival)、ロイヤルカリビアン(Royal Caribbean)、ノルウェージャン(Norwegian)、コスタ(Costa)、MSCの5社が該当します。これに加え、あえて言えばディズニー(Disney)もこの類型に属すると思われます。

一口にカジュアル船と言っても、それぞれ大きく特徴が異なりますので、選ぶに当たっては何を重視するかをよく考えることが重要です。

私の経験上言えることは、「食事」はかなり重要な要素です。クルーズの中には3泊、4泊のものもありますが、大体1週間程度以上は乗るものが多く、日々のレストランでの食事が味気ないものだと満足度も半減してしまいます。

その意味では、私のお薦めはコスタであり、次にロイヤルカリビアンといったところです。(MSCとディズニーはまだ乗ったことがないため、乗った後で順序をちょっと変えるかもしれません)

一方、カーニバルとノルウェージャンは薦めません。が、人によってはこちらの方が良いと言う方もいるでしょうから、一応全て紹介します。

あともう一点強調しておきたい点は、欧州系のコスタとMSCは、3人目、4人目の子供は料金を取られません(他のクルーズ会社は通常とられます)。このため、子供がいらっしゃる方は、表面上の価格だけでなく、子供も含めた全体のコストで比較してみてください。コスタやMSCの方が大幅に安く旅行できる場合もあります。

 

@カーニバル

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カーニバル・グローリー(Carnival Glory)

カーニバルは世界最大のクルーズ会社であり、「カーニバル」ブランドの船だけでなく、上に挙げたコスタのほか、後で紹介するホーランドアメリカやプリンセス、更には高級船のキュナードなどを傘下に入れています。

カーニバル最大の特徴は、とにかくその安さにあります。

クルーズを検索して安い順から並べるとよく分かりますが、安い船のほとんどはカーニバルであり(一部ノルウェージャンも)、ものによっては一泊あたりに換算して一人約40ドル程度のものまであります。

カーニバルはまさにアメリカ的な船であり、とにかく楽しむという意味ではいいかもしれません。ショーなども比較的充実しています。

また、子連れの場合、通常のクルーズは無料で子供を預かるプログラムはあるものの、3歳以上で且つオムツが取れていなければキッズルームに預けられないことが多いです。またお金を払ってベビーシッターを利用しようとしても、寄港地では子供を連れて行かなければならないことが多く、寄港地での行動の選択肢がかなり制限されます。しかし、カーニバルについては2歳以上であれば、オムツが取れていなくてもキッズルームに預けられますし、また2歳未満でベビーシッターを利用する場合でも、制限はあるようですが、寄港地での行動に連れて行かなくても良い場合もあり、選択肢が広がります。

一方、食事については、日本人の目から見るとジャンクフードのようなものが多く、レストランの食事も日々あまり変わり映えがしなかったため、カーニバルに乗った時はとにかくこの点が気になりました。

 

Aロイヤルカリビアン

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セレナーデ・オブ・ザ・シーズ(Serenade of the Seas)

ロイヤルカリビアンは会社としての規模としてはカーニバルに次ぐと言ってよいと思います。セレブリティ(Celebrity)やアザマラ(Azamara)といったクルーズ会社も傘下に入れています。

ロイヤルカリビアンについて強調しておきたいのは、オアシス・オブ・ザ・シーズ(Oasis of the Seas)とアリュール・オブ・ザ・シーズ(Allure of the Seas)というロイヤルカリビアンにしかない超巨大船です。

カジュアル船の場合、大体重さ10万トン前後、乗客数は概ね2000〜3000人といった規模のものが多いのですが、これらの超巨大船はこの倍の規模であり、その結果船の中で遊ぶ場合の選択肢も大幅に増えるのではないかと思われます。とは言っても、初めから最大の船に乗ってしまうよりも、まず普通くらいの船に乗った後で体験してみた方がいいのではないかと個人的には思います。これまでにクルーズに乗ったことのある方は是非試してみてください。

なお、ロイヤルカリビアンは食事については「とてもおいしい」とまでは言いませんが、カーニバルやノルウェージャンと比較すればかなりましであり、十分満足できる水準でした。価格もカーニバルよりは若干高いですが、十分安いと言える水準です。

子連れの場合、カーニバルとは違って、無料で預けるためには3歳以上でオムツが取れている必要がありますし、3人目以降の子供についてもしっかり料金は取られます。ただ、カジュアル船というだけあって子連れは多く、キッズルームはにぎやかで子供も楽しんでいたようです。

 

Bノルウェージャン

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ノルウェージャン・スカイ(Norwegian Sky)

ノルウェージャンの特徴は、その会社自身がアピールしている「Freestyle Cruising」です。

要するに、「何でもいいから勝手にやりな」ということです。たとえば、ノルウェージャンの場合、他のクルーズにはあるドレスコードがありません。それぞれが勝手に自分の好きなスタイルで過ごします。レストランの時間も、全く指定がなく個々人の自由です。(他のクルーズでも自由な時間に食べられるオプションもありますが、ノルウェージャンの場合には自由に食べるオプションしかありません)

フリースタイルもいいのかもしれませんが、私にとっては、ドレスコードも何もなければメリハリにかけると感じたところです。

また、食事ですが、カーニバルほどではありませんが、「あまりおいしくない」という評価が妥当かと思います。

ところで子供については、この船も3歳ではなく2歳以上の子を預かってくれますが、寄港地で預けたまま外に出ることはできず、預けている間は常に船内にいる必要があります。また、預けた際にはBeepを渡され、泣き止まないなど、何か問題があればすぐ呼び出し音が鳴って引き取りに行く必要があります。この意味では、カーニバルよりは使い勝手が悪いと言えます。

 

Cコスタ

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コスタ・アトランティカ(Costa Atlantica)

コスタはイタリア系のクルーズ会社であり、上記@〜Bとはだいぶ雰囲気が異なります。

欧州のクルーズ会社ということもあり、欧州を航行するクルーズが多いのですが、一応北米地域に来ることもあります。ですが、客層は圧倒的に欧州の人が多く、船内は英語のみならず、イタリア語、フランス語、ドイツ語など様々な言葉が飛び交っています。クルーズのスタッフは基本的に二ヶ国語以上話せることが条件になっており、フロントや寄港地でのツアーでも客に対して様々な言語で対応しています。

食事については、基本的に美味しいです。これは重要なポイントであり、毎回のレストランでの食事が楽しみです。ただ、恐らく欧州地域を航行している船の方がより欧州に合わせたテイストにしているため、より美味しかったように思います。

子連れにとっての朗報は、大人二人と同じ部屋に泊まる場合、基本的に子供からは小額の手数料程度しか徴収しないため、総額をぐっと抑えることができます。ただし、キッズルームの利用などは、3歳以上のオムツが取れている子に限定されています。また、避ければ良いのですが、アメリカ系に比べてタバコを吸う人が多いところは気になります。

アメリカ系のクルーズ会社よりも、やや大人というか上品なところがある一方、イタリア系のノリで楽しんでいる面もあります。たとえば、食事の時などはウェイター、ウェイトレスが歌ったり踊ったりすることもある一方で、夜は色々なところでピアノなどを使ったクラシック系の音楽を流しているところが多くあったように思います。ショーについては、他のクルーズと比べて若干時間が短かったように思いました。

私は新婚旅行でコスタでエーゲ海クルーズに行ってクルーズ旅行にはまったのですが、今まで他のクルーズ会社を試してみても、やはりコスタはかなり満足度の高いクルーズであり、他の人に特にと薦めるのであればコスタを薦めます。ただし、行き先にもよりますので、場所によっては他の会社が良いこともありますし、重視するポイントが違えば他のクルーズ会社が良いということも当然あります。

 

DMSC

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MSC・ポエジア(MSC Poesia)

MSCも欧州系のクルーズ会社です。

まだ乗ったことが無いため、乗った時に記事を追加しますが、少なくとも3人目以降の子供には費用がかからないという点は子連れにとっては良いと思います。

 

Eディズニークルーズ

言わずと知れたあのディズニーが運営するクルーズ会社です。

ディズニークルーズは他のクルーズ会社よりも若干高めに設定されていますが、ディズニーというだけあって子供にとっては楽しいクルーズです。無料で利用できるキッズルームは3歳以上が条件ですが、3ヶ月以降であれば有料でベビーシッティングも利用できます。

私はまだ乗ったことはないのですが、食事は他のクルーズ会社と比べるとあまり良くないとも聞きますが、有料レストランはおいしかったという話も聞きます。自分で乗った際にはまた記事を書き換えます。

 

 

B.プレミアム船

プレミアム船の会社は、プリンセス(Princess)、セレブリティ(Celebrity)、ホーランドアメリカ(Holland America)の3社が該当します。

プレミアム船の場合、カジュアル船よりも価格は若干高くなります。船のサイズも、ものによりますが、全体としてカジュアル船よりも心持ち小さいサイズになります。一方、その分、サービス面をより重視していると言えます。

私はこれまでのところプリンセスにしか乗ったことがありませんが、近々ホーランドアメリカにも乗る予定です。

 

@プリンセス

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ダイアモンド・プリンセス(Diamond Princess)

プリンセスは、カーニバルの子会社の一つですが、カーニバルとは大きく異なります。プレミアム船ということもあり、やはり若干落ち着いた雰囲気ではありますし、食事もおいしいです。

プリンセスが有する船のうち、Diamond PrincessとSapphire Princessの2隻は、日本で建設された船です。私はもともとその事実を知らずにDiamond Princessに乗ったのですが、言われてみれば確かに日本人に合う雰囲気があったような気もします。その際には日本人の添乗員の方もいましたし。

プリンセスクルーズと後述のホーランドアメリカは、北米の中でも北方面に強いような気がします。具体的には、アラスカ方面とカナダ・ニューイングランド方面です。特にアラスカクルーズについては、グレーシャーベイと呼ばれるポイントがあるのですが、ここでは船から氷河を見ることができるものの、中に入ることのできる船の数が制限されており、大型船はプリンセスとホーランドアメリカの2社しか入れないようです。というわけで、この2方面については、プリンセスとホーランドアメリカを試してみるのが良いでしょう。

 

Aセレブリティ

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セレブリティ・ソルスティス(Celebrity Solstice)

セレブリティは、ロイヤルカリビアンの系列の会社であり、プレミアム船に位置づけられています。

プリンセスとホーランドアメリカに比べると、セレブリティはどちらかというとカリブ海やバミューダといった方面のクルーズが多いように感じます。また、価格についても、プレミアム船の中では安めのことが多いです。

こちらも乗船した際には記事を追加します。

 

Bホーランドアメリカ

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ニュー・アムステルダム(Nieuw Amsterdam)

ホーランドアメリカもプリンセスと同じくカーニバルの系列です。

プリンセスの項目で説明したとおり、どちらかというと北方系のクルーズに強いようであり、また価格帯もプレミアム船ということもありますが、若干高めです。

この夏にホーランドアメリカに乗船する予定であるため、その際にはまた記事を追加します。

 

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